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砂漠の落雷:雷管石

砂漠に落ちる雷

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雨の少ない砂漠でも、年に何回か大雨が降る。激しい雨は、時には雷をともない、砂漠にも雷は落ちる。

激しい雷が砂漠に落ちるとどうなるのでしょうか

地面に落雷があったら、人も、動物も、木や草もないのだから、ただそれだけのことで、何事も起こらないに決まっている、そう考えるのが普通かもしれません。
ところが、サハラ砂漠などで落雷があると、石英の多い砂が6億ボルトもの落雷のエネルギーで溶解し、電流が流れた砂の部分が通路のようになって、その周辺の砂が流れた電流を包むかのような、管状にガラス化した石ができるのです。
これは砂漠の表面から地中に向かって管状の石ができます。大きさはまちまちです。この石は雷管石あるいはFulguritesと呼ばれます。

写真は、サハラ砂漠で発見されたものです。

形状はさまざま

比較的まっすぐな管状のものや、枝状に分かれた形状のものなど、それぞれ不思議な形状をしています。
枝分かれする場合は、ちょうど木の根のように深いところが枝に分かれる形になります。管の内部はヒダになったり、無数の気泡ができていたりします。気泡は石英が溶融した際に発生したガスによるもので、雷管石の特徴です。
石英の溶解温度は1710℃です。この温度をはるかに超える熱が発生しなければ、このような石はできません。
雷の一瞬のエネルギーには、この温度をはるかに超える高温を発生させるエネルギーがあります。
発見される場所は、主にサハラ砂漠、アメリカの西海岸などです。
実は、日本でも発見されています。

雷管石は鉱物の一種

雷管石は、このような経緯で生成するため一つの独立した鉱物に分類することができます。フランスの鉱物学者アルフレッド・ラクロアーは、高温化学に貢献したルシャトリエを記念して、ルシャトリエ石と名づけました。

存在は古くから知られていた

この不思議な形状の石の存在は、古くはギリシャ・ローマでも知られていました。しかし、1706年ドイツのシレジャの地層中で発見された石が、後に雷管石であることが確認されるのですが、発見当時は、これが雷によるものとは、だれも考え付きませんでした。
現在、最古の発見とされているのは1790年Witheringが大樹に落雷した直後に、根元から発見したのが、最初の記録となっています。

日本でも発見されている

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ながいこと、日本では雷管石ができるような大きな電圧を発生する雷はできないと考えられており、事実、雷管石は発見されませんでした。
しかし、1966年6月6日に岩見沢市奈良町で発見された石が詳細な検査の結果、雷管石であることがわかり、日本初の雷管石とされました。
現在、その石は岩見沢郷土科学館に資料として展示されています。
右の写真も雷管石です。やはりサハラ砂漠の産出です。

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