Home > 雷と関連する人・もの > 稲妻の石(Pedra de Raio):ライトニング・クオーツ

稲妻の石(Pedra de Raio):ライトニング・クオーツ

地面への落雷は大地を流れる

59.jpg

一瞬にもたらされる雷の恐るべき電気エネルギーを安全に処理するための対策は、雷の電流を上手に地面に逃がしてやるということです。
大地は膨大で、雷のエネルギーを安全に吸収して、他への被害を防いでくれます。
避雷針も雷の電流を受けて、大地に安全に流す仕組みです。

大地も一瞬で吸収できないエネルギー

しかし、地面が濡れていたり、落雷地点に近いところにいると、感電して2次被害が発生することもあります。運動場でスポーツをしている人たちの近くに落雷して、何人もの人が感電したようなケースが何度も報告されています。それは、雷の電流が激しく、たとえ大地といえども簡単に吸収できるものではないことを示しています。

雷のエネルギーが削った水晶:ライトニング・クオーツ

さて、ブラジルのミナスジェラス州のコルヴァイル鉱床では、鉱床の特殊性から、落雷による電流が地中に流れ、2次災害ならぬ、2次産物が発生します。
このコルヴァイル鉱床は珪岩の地層で、この地層を覆う砂岩が微妙に水分を含んでいるという特徴があります。
この地層に落雷があると、鉱床に含まれる水分が落雷の電流を通し、鉱床の中に強烈な雷の電流が走ります。
この鉱床からは水晶が産出されますが、その水晶の一部には雷の激しい電流により特殊な傷がつけられます。水を含んだ砂岩が、雷の電流を地中に伝えて水晶に傷をつけるのに寄与すると同時に、激しい電流で水晶が破壊されるのを防ぐ保護の働きもしています。このようにいろいろな条件が重なってできる、雷の傷を負った水晶はライトニング・クオーツと呼ばれ、珍重されています。

水分・水晶の埋まっている深さ・地質の微妙な組合せ

これは、鉱床に含まれる水分の微妙な量、水晶までの地層の深さ、雷電流の強さ、水晶を覆う地層の質など、さまざまな条件がうまく組み合わさって初めてできるものです。
1回の雷撃で傷を受けた水晶や繰り返しの雷撃でさまざまな傷を負った水晶などがあります。
写真がライトニング・クオーツです。
水晶には傷や曇りがあるため、水晶本来の透明さが失われているため、美しさという点では、劣りますが、不思議な魅力があります。このような水晶の曇りが生じるためには573度以上の高熱が必要です。水晶が雷の熱によってクリストバライトに変質しているためです。
ライトニングクオーツは別名フラッシュ・ストーンと呼ばれます。ブラジルの現地ではPedra de Raio(稲妻の石)と呼ばれます。
ライトニングクオーツと呼ばれるものは、コルヴァイル鉱床から産出されるものだけです。

カテゴリ: 雷と関連する人・もの