Home > 豪雨と災害

「豪雨と災害」の一覧

災害を時間的な側面から見る:事前の防災

災害はある日突然やってくる。雪の博士として名高い中谷宇吉郎は「災害は忘れたころにやってくる」という印象深いことばを残しています。

最近は、防災「災害を防ぐ」ということが困難で、自然の力を人の知恵や努力で完全に押さえ込むことはできない、と考えられるようになってきました。そして、新しく言われ始めたのが、「減災」という考えです。災害を防ぐことはできないが、どのように備えれば、災害を最小限に食い止めることができるかという考え方です。

9月26日は災害が多い

気象現象の特異日:9月26日

昔から「11月3日は雨が降らない」といわれ、実際、この日はいつも秋らしい晴天の日になるという印象があります。
しかし、そんなよい天気ばかりではなく、悪い天気、それどころか災害になるほどの台風の雨や風の日が多いという恐るべき災害の日があります。それが9月26日です。

今年のゲリラ豪雨の発生回数は?

ゲリラ豪雨の発生回数を予測(20009年)

東京都港区の民間気象会社「ウェザーニューズ」は、昨年の昨年8月~9月前半携帯電話のネットサービスに登録した全国の100万人以上から、強い雨の発生を報告してもらった情報をもとに、10キロ四方のメッシュなどを用いてデータを整理し、さらに今夏の気象条件も加味して、昨年は当日の朝の段階では予想できなかった狭い範囲の豪雨を含めて、今年のゲリラ豪雨の発生傾向を予測した。

歴史的な被害を生んだ6大台風

1875年に気象観測が始まってから、死者が1000人を超す被害をもたらした台風は6つしかない。6つもあったというべきかも知れないが。しかも印象深いことに、この6つの台風は、約135年の気象観測の歴史の中で、わずか25年の間に集中している。

その6つは
室戸台風 1934(昭和9)9/20~21
枕崎台風 1945(昭和20)9/17~18
カスリーン台風 1947(昭和22)9/14~15
洞爺丸台風 1954(昭和29)9/25~26
狩野川台風 1958 (昭和33)9/26~28
伊勢湾台風 1959(昭和34)9/26~27
である。

狩野川台風の記憶

雨台風として名高い狩野川台風について 台風が去ったあと、たぶん翌日。
下水のマンホールがごぼごぼ音を立て始めた。みるみるうちに、水が逆流して出てくる。噴き出すようにどんどん出てくる。それどころか、町中の下水から水が噴き出してきた。
川口は荒川の埼玉県側の最後の部分で、ちょうど対岸の東京都北区赤羽との間に水門がある。
東京を守るために、水門を閉めた。」というのである。行き場を失った水は、市内に流れ込み、多くの家が床上浸水をなった。
この台風の死者は全国で1000人を超えた。

発熱都市:ゲリラ豪雨をもたらすもの

温暖化が大きな問題になっています。
春には、桜の開花が早まっていることが伝えら、夏が近づくと、多くの職場では、冷房温度を控えめに設定するように指導されています。
東京大手町の平均気温は1901年から2000年の100年でおよそ3度上昇したという報告があります。

温度を上昇させ、上昇気流を生み出す要素が都市には郊外や農村部と比べ物にならないほど多いことは事実です。

豪雨の型

毎年、豪雨による被害・災害が報告されますが、調べてみると、原因や季節、降りかたや降雨時間などの特徴豪雨をいくつかの型に分類することができます。

梅雨前線豪雨
秋雨前線豪雨
都市型豪雨
台風による豪雨
などが代表でしょう。

災害対策:ハザードHazardとディサスタDisaster

ハザードHazard

178.png

ハザードは、豪雨や地震など災害をもたらす原因となる現象をいいます。
ハザードの特徴は破壊力を持っている自然現象そのものを指すといえます。
ハザードマップなど、日本語として定着し、理解されるようになりましたが、次の「Disaster」と混同して使われることが多いようです。

集中豪雨による下水道工事の死亡事故2008/8/5

局所的な豪雨で下水道工事の作業員が流され、5名死亡

午前11時40分ごろ、東京都豊島区雑司が谷の東京都発注の下水道工事現場で、
下水道内で作業をしていた男性6人が豪雨による急な増水で流され、うち5人が行方不明になった。

大阪府豊中市の豪雨2006年8月22日

都市型豪雨は各地で発生している

104.gif

豪雨の範囲

午後2時過ぎからの1時間で110mmという豪雨を観測しました。
奈良や和歌山の山間部では50mm程度の大雨が降りましたが、大阪府内では豊中市以外はほとんど雨が降りませんでした。
そして豊中市から北東方向の非常に狭い範囲で100mmを越える豪雨が降りました。
都市型豪雨は各地で発生しており、毎年のように、記録的な豪雨が日本中のどこかの都市で発生しています。

新しい型の都市型豪雨:杉並豪雨2005年9月4日

2005年9月4日、深夜から翌朝にかけて東京杉並区を中心に1時間100mmを超える豪雨が降りました。
1時間雨量は杉並区下井草で112mm三鷹市新川で105mmが観測されました。 この豪雨はきわめて狭い範囲に記録的な大雨をもたらした1999年7月21日の練馬豪雨とは異なり、比較的広い地域で激しい雨が観測されました。降雨時間も比較的長時間降ったことが違いとして取り上げられます。

典型的な都市型豪雨:練馬豪雨1999年7月21日

都市型・局地的

164.png

1999年7月21日の午後3時ごろからの「練馬豪雨」は、典型的な都市型・局地的な豪雨でした。
1時間に131mmという豪雨の激しさとともに、この豪雨のおおきな特徴は、範囲の狭さです。
この激しい雨が降ったにもかかわらず、アメダスが雨量を観測したのは、練馬区のこの地域の他には埼玉県と茨城県のほんの一部だけでした。
同じ東京都内のほかの地域や千葉や神奈川では、雨が観測されなかったというのですから、驚きです。

長崎豪雨1982(S.57)年7月:短時間型の豪雨1時間187mm

歴史的な豪雨:時間雨量187mm

130.png

気象庁が作成した「雨量と人の受ける印象」によると、時間雨量が80mmを越すと、
「息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる。」とあります。
長崎豪雨では23日19時から20時までの1時間に80mmをはるかに超える187mmというたいへんな豪雨を記録しました。
時間雨量としては、それまでの国内記録の167.2mmを大幅に更新する雨量でした。
観測史上最大の豪雨といえます。