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雨は雲から降ってくる:雲の中にとどまる水滴と雨として降る水滴の違い

雨は雲から降ってくる

雨は雲から降ってくる。そんなことは、誰でも知っています。
雲は水蒸気を含んだ空気が上昇して、上空で冷やされ、水滴や氷粒になったものです。
でも、雲があれば、雨が降るかというと、そうではありません。
それでは、雲の中で雨はどのようにしてできるのでしょうか。

雲は非常に小さな水滴・氷粒でできている

雲の小さな水滴や氷粒は、空中を漂っていて、地上に落ちてきません。雲の粒も重力で地上に落ちるように力を受けますが、空気の抵抗や上昇気流とバランスして、空中を漂っているのです。< br /> 霧の中に入ったとき、水滴が漂っているのをおそらく経験したことがあるでしょう

雲と霧の違い

実は、雲と霧の違いは、できた場所の違いで、区別されているだけで、同じものです。
下の部分がほぼ地上に接していれば、霧、上空にあれば、雲と分類されています。
山に雲がかかっているとき、登山して、その雲の中を歩いている人にとっては、霧の中を歩いていることになり、地上から眺めている人にとっては雲なのです。

雲の粒と雨の粒の違い

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雲粒は非常に小さく、直径はほぼ1ミクロンから10ミクロン程度です。
それに対して雨の粒は小さいもので100ミクロン(0.1ミリ)です。
直径が100ミクロン程度になると、空気の抵抗・上昇気流にかって下に落下し始めます。これが雨です。
直径10ミクロンから100ミクロンまでの成長がただの雲から雨を降らせる雲になるということです。

「10倍か」と簡単に考えてはいけません。直径が10倍ということは、体積ではおよそ1000倍ということになります。直径が1ミクロンからと考えると100万倍の体積の差になるのです。
図は直径10倍の差の円です。

雲の粒から雨の粒へ

水蒸気が冷やされて凝縮によって水滴になるのは、過飽和と言って、空気中に溶けている水蒸気の量に限界があるためです。
湿度100%以上にならないと、水蒸気は水滴になりません。100%以下の場合、水滴は再び水蒸気になってしまいます。
1ミクロンの雲の粒が凝縮によって0.1ミリの小さな雨粒になるのには、普通の雲のような条件のもとでは、数時間、1ミリ程度の雨に成長するには数週間もかかってしまいます。
実際の雨はこのようにしてできるのではないことがわかると思います。
よく簡単に、水蒸気が冷やされて、雲になり、そして雨になると説明されますが、雲の粒が雨の粒に成長するのは、大変な出来事なのです。

水滴が成長して雨になる仕組み

雲粒の小さな氷の粒や水滴が成長して大きな雨粒になるのは、ぶつかり合って、2つの粒が一つに合体することで急速に成長します。
ぶつかって、一つになることもあれば、逆に砕けて、複数に分裂することもあります。
積乱雲の中で、激しい上昇気流があると、微妙な大きさの違いで、上昇する速度が異なり、水滴同士がぶつかり合いが増え、激しく成長していきます。
大きく成長して、上昇気流に負けずに落下する大きさになったものが雨粒となって、地上に降ってきます。
雲の中を落ちてくるときにも、小さな粒を取り込んで、雨粒はさらに大きくなります。

カテゴリ: 雨の基礎知識 , 雨はどのようにできるのか