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意欲喪失と睡眠の問題

日本人は働く意欲を失ってしまっている?

人事・組織コンサルティングを世界各国で行っているタワーズペリンが、2005年に世界各国で実施した調査によると、
「働く意欲が低い」と答えた割合が、日本では回答者全体の41%だったそうです。
これは、調査対象の16カ国中、2番目に高い値です。
もっとも高かったのはインドです。
2008年度版の「労働経済白書」では、「仕事のやりがい」や「雇用の安定」に対する労働者の満足度が長期的に下がっていることが指摘されています。
多くの人がこの指摘に納得するのではないかと思われます。
メンタルヘルスに問題を抱える人も、特に、20代、30代で増えています。

働くことの意欲が日本人の特徴だった?

かつて、日本は「働き蜂の国」として世界で有名でした。
ジョークで、「日本人の幸福とは、食事をさっさと終えて再び働き始めた時」と言われるくらいです。
しかし、今では社会にそんな雰囲気はありません。むしろ先の見えない不安と競争に疲れて、働く意欲を失っていろようにみえます。

「働き蜂」日本人になにが起こったのでしょうか?

金融危機が起こった1997年がターニングポイントでした。金融危機によって、金融機関がつぎつぎ倒産するのを目の当たりにして、「このままでは日本全体がダメになってしまう」という不安が社会全体を覆いました。
企業は生き残りのために、それまでの新卒正社員中心、終身雇用、年功序列という雇用・人事を捨て、非正社員、成果主義人事制度を採用するように方向転換したのです。 団塊の世代にとっては、今まで「働き蜂」のように会社のために尽くしてきたことの価値が一瞬でなくなってしまったのです。
ある意味で家族を犠牲に、自分の生活を犠牲にしてきたのは、それが結局は家族の生活を保障してくれるはずだったからです。
団塊世代にとって、年功序列で、会社につくすことが安全だったはずが、いつのまにか、いる場所がなくなり、リストラ対象となってしまったのです。働く意欲を持てるはずがありません。
大学をでれば、それなりに就職できて、生涯職場を保障されていた社会に慣れさせられていた若い世代にとって、就職できる職場はなく、選択肢が「派遣社員」のような不安定な道しか示されません。
派遣労働者にとって、「会社のために尽くす」という意欲が報われる可能性は皆無です。

意欲喪失がもたらしたもの

生活に対する不安:いま正規社員であっても、それは将来も同じだと考えている人は少ないでしょう。

職の不安は食の不安

職の不安は、まさに経済的な不安です。
経済的な不安は、将来の衣食住に対する不安です。

職の不安は生きることの不安

自殺者の増加、欝の増加、睡眠障害の増加・・・さらに追い詰められたような心理状態を示す病気や犯罪が増えています。
すべてを「職業の不安定」が原因とすることはできませんが、大きな要因の一つであることに変わりはありません。
わたしたちがしたたかになり、過去の夢を追うのをやめ、現実にあわせ、こんな社会情勢でもそれを乗り越えて、平和で安定な生活を作り出すのか。
それとも、社会が揺れを戻して、以前と同じではないにしても、もう少し安定的なシステムを作り出すのか
そのどちらでもない、何かもっと違う解決策を見出すのか

政治の責任とわたしたちの知恵

わずかな強いものだけが生き残る社会は、政治の責任で、働く意欲をもつより多くの人が幸せな生活を実現できるような社会に代えなければなりません。 わたしたちの夜は、いまは
「不安を忘れることができるほんのひと時の休息・なにか胸が押し付けられるような不安を感じながら浅い眠りにつく」
ようなものですが、いつになったら
「一日の生活を終えた満足感に浸りながら、楽しい夢見を感じながら床に就く」
のが当たり前になるでしょうか。

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