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眠気との戦い

現代は不眠症が大きな問題になっています。
「うつ」との関係も注目されています。
「不眠症」が実は「うつ」であったということが珍しくないのです。
国や自治体が相談窓口を設け、駅でティッシュを配りながら啓蒙に務めています。
しかし、ここでは、逆の面、眠気との戦いを取り上げてみます。

眠気に勝つには:スペインの諺

眠気に勝つには大変な苦労があります。
ある意味で、努力ではどうにもならない面があります。
有名な話では、キリストが十字架刑に処せられる前の晩、弟子たちとゲッセマネの園で夜を過ごします。
裏切り者のユダがやってくることを承知し、十字架の死を前にしたイエス・キリストは、有名なゲッセマネの祈りを捧げます。
三人の弟子をそばに置き、目を覚ましているようにと語ったのち、少し離れたところで「わが父よ。できますならば、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願うようにではなく、あなたのみこころのように、さなってください。」
そして、戻ってくると、弟子たちは眠っていたというのです。 弟子たちを起こして、目を覚ましているように言い残して、再び、少し離れたところで前と同じように祈り、戻ってくると、弟子たちは同じように眠っていたというのです。 真夜中のことであり、暗闇で目を覚ましていることはできなかったのでしょう。
スペインの諺に、眠くなりたくなければ、「借金のある人の枕を使え!」というのがあります。まさに枕を高くして眠れない。何か追い詰められた憂鬱な気分、あれこれ返済の対策を考えていては眠れない、ということのようです。

修道院の目覚まし・織物職人の目覚まし

修道院では定期的に礼拝堂の鐘を鳴らすため、不寝番をたてました。
しかし、これとて、人間のことですから、うっかり居眠りをしてしまい、気づかずに寝過ごしてしまうかもしれません。
現在なら、目覚まし時計をセットしておけば済むことですが、目覚まし時計が発明される前は、苦労がありました。
目盛りつきのろうそくに、小さな鈴を等間隔に埋め込み、一時間ごとに、ろうそくが溶け、鈴が金属の受け皿に「カチン」と鋭い音を立てて落ちるのを目覚ましにしました。

同じような仕掛けを使った目覚ましがあります。
織物職人が朝早く起きて仕事をするためにそう呼ばれました。
紐に重りをつけておき、ろうそくの火で、紐が切れると、重りが「ドスン」と落ちるので、目を覚ますという仕掛けです。