Home > 土地 > 土地と人間:土地は深さ20cmで地上のすべてのいのちを育てている

土地と人間:土地は深さ20cmで地上のすべてのいのちを育てている

私たちは深さ20cmの地球の表面に頼って生きている。

「人は土から作られた」とは、聖書の有名なことばですが、人間はわずか20cm、あるいはせいぜい30cmの深さの土地から産出されるもので生命を維持しています。
この非常に薄い表土を失ったら、人間はいきていくことができません。
70億人という全人類の生命が、地球表面積の1/3の陸地の、しかも表面30cmで養われているというのは、驚きです。
実は人類だけでなく、地球上のほぼすべての生き物が養われているのです。
わずかな厚みの土地から生えた植物の養分をとって動物が生命を維持し、その動物の糞や死んだからだそのものが土にかえり、土地を肥やすことで、地球上の生命のサイクルが成り立っているのです。
このサイクルの中には土に住むみみずのような生き物から微生物までが含まれていることは言うまでもありません。


地表に生きるものはすべて運命共同体

人間は、地上に生きる様々なもの、いや、生きものではないものも含め、 様々なものと運命共同体です。
とくに、人間の生命、生活と深くかかわっているのはほとんど地表のわずかな深さ、高さに存在するものです。
土地が肥えて豊かで、滋養に富んだ食物を産生すれば、動物は健康に育ち、数が増え、その糞や朽ちたからだが微生物によって分解され、植物にとって滋養に富んだ栄養となります。
植物は炭酸ガスと水と太陽光から光合成の副産物として酸素を放出し、動物は酸素を吸って、植物の生育に欠かせない炭素を含む炭酸ガスを吐き出します。
ゲルソンは、土地と人間の関係を外部代謝と表現しました。
からだの中の代謝、内部代謝の健全性は、この外部代謝の健全性を抜きにしては考えられません。


地表の崩壊は病気の原因となっている

化学肥料や農薬の氾濫は地表を徹底的に痛めつくしました。
現在の野菜、果物は、成長は早く、形もよいが、栄養価は、恐ろしいほど低くなったと嘆かれています。

  • 与えられた肥料だけで成長するので、偏った栄養素で作られている。
  • 早く育てるために過剰な肥料が与えられている。
  • 寄生虫や病害予防のため、化学薬品が使われている
  • 土壌を肥やす微生物などがいない化学土壌で生育
大自然のサイクルが崩壊してしまった。
さらに農業の近代化によって、世界規模で表土そのものが失われていることが大問題になっています。,br /> 土地が本当の地力を持たなければ、植物は力のない食物でしかありません。
農業の近代化とがんなどの現代病は並行して起こっていると指摘されています。
失った表土3cmを自然が回復するには500年かかるといわれています。痛めつけられた表土が自然本来の姿に戻るのは何年かかるかわかりません。
散布された農薬は自然界に存在しないものですから、分解する微生物や酵素が存在しないため、分解されにくくいつまでも残ります。
土壌の中にいつまでも残って土地を痛めるのと同時に、体内に残ってざまざまな病気や異常の原因となることが恐れられています。


よい土地の産物がいのちの源

私たちが食べるものは、どのような土地から、どのような栽培法で育てられた植物かということが、とても重要なことです。
いのちはそこにかかっているのです。
旧約聖書の創世記で、最初の人アダムは「土から作られた」と言われています。
いま、私たちも日々土から作られているといっても過言ではありません。
土にいのちがなければ、人間のいのちはないも同然なのです。

土壌の悪化がスタート

ゲルソンによると、近代文明が人間にもたらしたダメージは、土壌の悪化がスタートだとしている。
自然なスタイルで生活している地域の人たちには、がんがないという。
アフリカのランバレネで医療活動を行ったシュバイツァーは、そこでは「がんを見たことがなかったといっている。」
現代的な生活、文明生活と同時に現代的な食物が入ってくると、しばらくして、がんなどの現代病が始まるのです。

カテゴリ: 土地