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鋳型説と選択説

抗体が生み出す多様性の謎

抗原分子が体内に侵入すると、どうしてその抗原に対応する抗体が作り出されるのか。
この謎を理論的に解き明かそうと多くの研究者たちが立ち向かいました。
どんな抗原にも、対応する抗体を作り出す免疫系の柔軟さの秘密はどこにあるのか。
私たちをはじめとする動物の体内では、どうしてそんな不思議なことができるのか。


鋳型説

抗原分子を鋳型として、それに対応する抗体が作られると考えたのがポーリングとハロヴィッツという2大化学者です。
抗原の形に合わせて作られるというのですが、3次元の抗原を鋳型とするという理論には、かなり無理があると考えられます。
鋳型説で多様性を説明するのには限界があります。


選択説

すべての抗原に対応する抗体は、あらかじめ体内で作られており、未知の抗原が侵入してきたとき、体内で起こるのは、すでにある抗体の中から、適切なものが選択される、と考えたのがイェルネです。
イエルネによりネットワーク説として発表された選択説は、バーネットにより発展されました。
バーネットは「抗原は抗体分子をレセプターとして持つB細胞を選択し、刺激することで、活性化されたB細胞が抗体産生細胞に変わり、その結果、同じ型の抗体を大量に産生するというクローン選択説を提唱しました。

カテゴリ: 免疫の働き