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病原菌論だけでは解決できない問題

病原菌があっても病気になるとは限らない

病原菌と病気の関係がなかなか受け入れられなかった背景には、いろいろな問題がありますが、その一つに、病気の原因となる病原菌は、健康な動物や人の中にもあることがわかっていました。
なぜ、同じ病原菌があるのに、一方は病気になり、もう一方は病気にならないのか、そういうことには、なにも答えがありませんでした。
病原菌が病気の本当の原因なのか、実はもっと別の原因があるのかも知れない。
これは、病原菌説がなかなか受け入れられなかった理由であり、その後も未知の問題となっていました。

菌体外毒素

1880年代になると、細菌の研究は進み、新たな問題点が見えてきました。それは、細菌を培養し、細菌を完全に取り除いた培養上澄液を動物に注射すると、多くの動物に感染症を起こさせることがわかってきたのです。

病原菌がないのに、病気が起こる
当然のこと、病原菌が作り出す何かの物質が感染症を起こしているのではないか、という疑問が出てきました。
そして、この物質を菌体外毒素と呼ぶようになりました。
免疫機能の発見という第一章に始まり、病原菌の発見が第二章とすると、いよいよ、第三章の幕開けが近付いてきたのです。

カテゴリ: 免疫発見とその歴史