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パスツール:発酵と微生物の研究から病原菌と病気の関係を解明

ワイン・ビール製造と発酵

ワインやビールの製造では、発酵が重要であることは、当時から知られていました。腐敗も発酵と同じような現象であることも知られていました。
パスツールは発酵や腐敗が細菌などの微生物の働きで起こることを証明したのです。

微生物と発酵の関係

パスツールは、発酵したものから、微生物を単離、精製し、その分離したものを、発酵していない新しいものに加えて、未発酵のものに発酵を起こして見せました。
さらに、熱を加えるによって、発酵を遅らせたり、完全に停止させることができることも示しました。
パスツール滅菌法として、現在でも知られています。
また、彼は一度発酵をていししたものに、微生物を再び加えることで、発酵を再開させることもしましたのです。
彼が発酵を自在に操ることができたということは、微生物が発酵を起こしているとする彼の理論を裏付けるものでした。

微生物と病気の関係を解明

1850年頃、フランスでは蚕が病気で大量に死に、絹産業に大きな打撃を与えました。
パスツールはこの蚕の病気の原因が微生物であることをしましたのです。
彼は微生物の検査をすることで、蚕が病気になることを予言でき、さらに、健康な蚕を微生物で、病気にすることもできたのです。
この時代に脾脱疽病で多くの家畜が死に、農家に打撃を与えました。
パスツールは、この病気に対しても、微生物が病気の原因であることをしましました。
パスツールは、微生物(病原菌)が病気の原因であるということを、歴史上最初に証明して見せたのですが、多くの注目を集めることはありませんでした。
時代・社会が、まだそこまで進んでいなかったというほかありません。
当時の医療関係者、学者たちは、人間の病気と蚕の病気、人間の病気と家畜の病気を並べて考えることができなかったのです。
1882年、ドイツのロベルト・コッホが結核菌を発見し、分離に成功することによって、微生物と病気の関係が一気に明確になり、パスツールの発見の価値が明らかになりました。
微生物と病気の関係は、パスツールとコッホという飛び抜けた二人の天才によって、解明されたということができます。<br /> 微生物と病気の明確な関係がわかったため、初めて的を得た防護策、治療法が初めて可能になったのです。
原因がわからない時代は、病気を天罰と考える人たちが多かったのですが、感染症は、病原菌によって起こるのだということがはっきりしたのです。

カテゴリ: 免疫発見とその歴史