Home > アレルギー > 花粉症治療法:毒をもって毒を制する舌下減感作療法・認可に向けた動き

花粉症治療法:毒をもって毒を制する舌下減感作療法・認可に向けた動き

東京都により減感作療法臨床研究の結果発表

東京都は、平成21年10月26日に花粉症患者に利用しやすい根本的治療法「舌下減感作療法」の臨床研究結果をホームページ上で公表しました。
欧米では主流になりつつある舌下減感作療法も、日本では、いまだ認可されておらず、保険診療ができません。
東京都が積極的に認可に向けた取り組みを開始したことはたいへんありがたいことです。
臨床を実施したのは、日本医科大学 と都内の8医療機関で協力患者142人を対象に実施しました。
そのうちの7割で症状が消失または軽減し、効果が認められたということです。さらに重篤な副作用は一例も無く安全性も確認できたとのことです。

花粉症は待ったなし:認可に向けて動き出す

東京都は、臨床試験のの結果をもとに、実用化に向け、関係機関へ積極的に働きかけを行っていくということです。
ぜひ国も積極的に取り組み、一日も早く、認可が下り、全国の病院で治療が可能になることが待たれます。

舌下減感作療法(SLIT)とはどんな方法?

最初は非常に薄い濃度の花粉エキスを食パンに含ませ、舌下に2分保持します。2分たったら、食パンを吐き出します。
花粉の抗原エキスの濃度や量を段階的に増やし、投与の間隔を「毎日」から「2週間に1回」へと広げていきます。
こうしてある期間、一定の濃度の花粉エキスにアレルギー反応を起こさなくなると、実際の生活の場で花粉に接触しても、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状を示さなくなるのです。

従来の花粉症治療との違いは?

従来の花粉症の治療は注射・内服薬・点眼薬を使用し、症状をその季節だけ抑えるだけの治療で、実は花粉症を根本的に治すことはできません。
それに対し、この舌下減感作療法SLIT(スリット)は花粉症の病気自体を治すことを目指す治療法なのです。
花粉を体内に少しずつ取り込ませて、アレルギーの原因となる抗原に対する根本的な体質改善を期待する方法なのです。
しかも注射や薬を使わない、比較的簡単な治療法方法であるため、患者の負担も小さく、非常に有望な治療法と期待されています。

舌下減感作療法(SLIT)は本当に安全?本当に効果はあるの?

実はこの舌下減感作療法(SLIT)は、WHO(世界保健機関)が花粉症の有効な、そして安全な治療法として推奨している方法なのです。
日本でもこの治療法を実施している病院がありますが、保険が適用されないため、治療費が高額になり、残念ながら、なかなか普及しません。
米国の主なアレルギー学会も治療効果、安全性を認めています。
イギリスでは注射による減感作療法を行う医療機関はほとんどなく、SLIT(スリット)が主な花粉症の治療方法になっています。
フランスではSLIT(スリット)が健康保険適用の治療に認められており、花粉症の一般的治療としてすでに普及しています。
日本は非常に保守的で、新しいことへの対応が遅く、遅れていることを痛切に感じます。

舌下減感作療法を開設した本も出版されています

i

h_162150.gif

"注射しない"減感作療法の威力(SLIT)とは
 花粉症・アレルギーを治す
著者:斉藤正峰
価格:980円(税込み)
ISBN:4-931400-29-9
発行元:日経メディカル開発
発行日:2005/03/28

***注意<***/h3>

安全で、簡単な治療法と言われていますが、ご自分でやってみようとしないでください。
専門の医師が花粉エキスの量や投与期間を適切に設定して治療するから効果があるので、適当にやってもうまくいきません。かえって症状を悪化させる危険がありますので、注意してください。

カテゴリ: アレルギー