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後天性の免疫不全症

先天性(原発性)の免疫不全症

先天性の免疫不全症は、何らかの遺伝子の異常によって発生します。
そして生まれつきの免疫の重大な欠陥による症例は、生命にとって免疫の働きがどれほど重要なものであるかを私たちに教えてくれました。
私たちは様々な病原菌にさらされて生きており、
体内に侵入してきた病原菌を撃退し、排除する免疫系が正常に機能しなければ、
たちどころに生命の危機に瀕することになります。


後天性の免疫不全症

遺伝子の異常による生まれつきの免疫不全ではなく、
後天的に免疫不全を発症するケースがあります。
これは、原発性よりも一般的です。
後天性の免疫不全の場合、原因は主に2つ上げることができます。

  1. がんの治療
  2. がんの治療には放射線療法と化学療法が利用されますが、
    どちらもがんの増殖と分裂を抑制することを目的としています。
    放射線も化学薬品も免疫系には大きな影響を与えます。
    これらの療法は両刃の剣であり、 同時に免疫系や骨髄細胞にも大きなダメージを与えることになります。
    その結果、がん治療の副作用として後天性の免疫不全が発生するリスクがあります。

  3. 臓器移植の際の免疫抑制
  4. 臓器移植では拒絶反応が重大な問題であることはよく知られています。
    免疫系が正常に働いている場合、移植された他人の臓器は免疫によって異物として拒絶され、排除されてしまいます。
    そこで移植した臓器をその人のうちに生着させ、安定させるには免疫の働きを抑制しなければなりません。
    拒絶反応を抑えることによって初めて、移植された臓器がその人のうちに留まることができるのです。
    免疫を抑制するということは、臓器移植を受けた人をさまざまな病原菌に対して無防備な状態にしてしまうことになります。
    免疫を抑制すれば、拒絶反応を抑えることができますが、感染症のリスクは高くなります。
    同時に、このように免疫系を人為的に操作することはコントロールを失う危険もはらんでいるということです。
    抑制が行き過ぎて、回復できなくなると、免疫不全症を発症するということになります。

カテゴリ: 免疫の働き