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自己の確認と自己が自己でくなるとき

自己の確認

生まれたばかりの赤ちゃんの血液には抗体が存在するが、驚くべきことにその多くは自己を抗原とする抗体であるということです。
自己を抗原とするということは、生まれたばかりの赤ちゃんの場合、B細胞もT細胞も自分自身を攻撃しているらしいのです。
抗体が自分を抗原として、自分自身を攻撃するということは、通常の成人では自己免疫疾患として、重大な病気になってしまいます。
ところが、生まれたばかりの赤ちゃんの場合には、この攻撃は不思議なことにまったく無害であるというのです。
そして、生後間もなくすると、この免疫系の自己攻撃は終わってしまいます。
これは、何が自己で、何が非自己なのかを識別し、確認する作業のようで、これ以降、外部から侵入してきた異物を非自己として認識し、排除することができるようになります。


自己の確立

抗体が自分自身を攻撃することを通して、自分自身を知り、自己を自己として認識し、免疫系の自己寛容も確立されます。
自己と非自己が確立し、「生きていく」ことができるように免疫系が機能し始めるのである。

自己が自己でなくなるとき

生まれたばかりのときの自己免疫反応とは別に、多くの場合、人生の終わりに近づくことろにもう一度自己免疫の問題が起きてきます。
自己を非自己であるかのように、抗体が攻撃するのです。
不思議なことに、人生の始まりの「生きること」と人生の終焉「死ぬこと」に免疫系が深くかかわっていることを暗示させる現象である。

カテゴリ: 免疫の働き