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代替療法の真の位置づけ

代替療法は無知のゆえに選ばれるのか

代替療法は、ある意味、通常療法で見捨てられた行き場を失った患者が、最後に、 藁にでもすがる思いで、頼るもののようなイメージを持つことが多い。
内容が迷信的であっても、盲目的であっても、何ら根拠らしいものがなくても、もう深く考えられない状況に陥った人たちは、何かにすがりたいのだ。
価値や効果があるとは言えないが、それでも、そこにすがる、それが代替医療だと。


代替医療を選ぶ人の特徴

ところが、福島医大病院の星野医師の場合や、別に紹介するマイケル・ギアリン-トッシュの場合、
医師であったり、オックスフォード大学のカレッジの学長であったり、知的には、トップレベルの人たちが、意外なことに代替医療を選択している。
注意したいのは、あれもこれもというなんでもやってみる結果、代替医療も選んだというのではありません。
通常療法を十分検討し、そこに限界を見出し、代替療法のなかに見える、科学的で、論理的で、評価に耐える療法の内容に、十分検討に値すると考えたのです。


代替療法を選ぶのは知的レベルが高い人なのか?
それは、なんとも言えません。
なぜ、そのような意味のことを言ったのかというと、単なる選択ではなく、代替療法の全体を考えると、知的でなければ、厳しい、と感じるからです。
(欧米では、知的レベルの高い人が多いようです。)


二者択一の決断

重要なことは、彼らが、通常療法を受けながら、代替療法も利用したのではないことです。
かれらは、リスクを覚悟の上、「通常療法を拒否」、そして「代替療法を選択」したのです。
あれかこれかという問いかけに対し、一方を選択したのです。
なぜ、両方でなく、一方なのでしょうか。
二つの療法は思想的に相反するもの、方向がまったく異なるものだからです。
余命数か月という診断を受け、すぐに通常療法で治療しなければいけないという強いプレッシャーのなか、医学会で、また主治医がまったく効果なしと評価する代替療法を選択するのには大きなリスクと勇気がいる。
通常療法を拒絶し、代替療法のみを選択するというのは大きな決断だから。
自分で情報を評価し、通常療法にもあるリスクを適正に評価し、代替療法のリスクを評価し、自分の責任において選択しなくてはいけないのだから。
失敗するケースの多くは、代替療法を十分に理解しないで、「あれもこれも」で、代替療法も利用するケースです。これは代替療法の内容を理解すれば、不可能なのです。


主治医は自分自身

そして、もう一つ。
通常療法であれば、病院や医師にある意味、従っていけば治療はすすめられていく。
しかし、代替療法を選択した場合、すべてが自分の仕事になる。
自分のいのちではあるが、すべてが自分にかかってくる。
長い治療の期間。自分の判断は正しかったのか。効果はあるのか、悪化していないか。この先どのように治療すればいいのか。
泣きつく相手はいない。
自分が自分の医者になるようなものだ。


内容は極めて厳しい・そして戦いは孤独

ゲルソン療法などの場合のストレスが激しい。
食事の制限が半端でなく厳しいのだ。
星野医師がゲルソン療法を選択し、ある期間たって、久しぶりにあった人が、あまりに痩せているので、最初は気が付かない。
その人は、最初、がんが悪化して痩せたに違いないと見るのだが、その原料効果を知って、自分もダイエットのためにやってみたいと考える。
星野医師は、やめたほうがいい。ゲルソン療法が実行できるくらいなら、ほかのどんなダイエットでも簡単にできるから、と答える。
また、ギアリン-トッシュがゲルソン療法を実施している病院を探して、実際に問い合わせてみると、「私どもは、ゲルソン療法を行っていません。あの療法は、あまりにストレスが強すぎて、実行できません。」と回答される。


欧米では意外に知識人が代替療法を選択している

代替療法にも、いろいろあるだろうが、それなりに評価され、多くの信奉者がいる療法は、意外なことに知識人が選択している。
盲信、無知と簡単に決めつけることはできない。
通常療法に適切な評価が必要なように、同レベルで代替療法にも評価が必要である。
療法を適切に評価し、自らのいのちを預けるのはどちらか、自分で決めなくてはいけない。


ゲルソン食の効果はゆっくり現れる

食事療法はがんを力で抑えつけるような治療ではありません。生きた人間そのものの体調面に注意を払いながら、健康に戻していくスローなプロセスがこのような療法の特徴です。確かに、変化はゆっくりでも、しっかりと現れます。人間の細胞は全部で60兆もあるといわれるが、赤血球の細胞はおよそ4カ月で更新する。肝臓は半年ちょっと。小腸の内管の細胞では24時間で更新するものもあるといいます。ですから、1年ほどのゲルソン食で、気が付いてみると、大きな変化が起きているのです。
もちろん、ゲルソン療法がすべてに勝り、通常療法が劣っているなどということではありません。
それぞれの治療法には、背景の考え方、治療のやり方があり、効果の現れ方も当然異なっているということです。
ゲルソン療法の場合も、継続的で、十分な検査が必要です。おそらく医者の協力が必要なのです。検査の種類、検査項目は医師の介入が必要なのは言うまでもありません。
3,4月、そしてこのような治療法を選択するなら、数年にわたるしっかりとした観察が重要です。記録をつけながら、変化を慎重に見極め、何が起こっているのかできる限り正確な情報を得なければならないでしょう。

カテゴリ: 代替療法の思想